こんにちは、文献を読むだけではなく、output!!
*他者からの支援と経験学習が教育指導者の看護コンピテンシーに及ぼす影響
***著:北島洋子
こちらの文献では、他者からの支援と経験学習が教育指導者の 看護コンピテンシーに及ぼす影響について検討されています。
***※教育指導者とは?新人看護師や若手看護師の育成するために「部署教育」を任された教育者である。
※それぞれ、病院によって役割が異なると考えられる。
**私的メモ
新人看護師の教育指導者は,教育実践力の他,自己を育成する力,高度な看護実践力や他者から承認される力,管理者ではなくても部署全体へ影響を及ぼす力や人材育成において成果をあげる力などマネジメントに関する力が必要と認識している(嶋澤
ら,2018)
臨床の教育指導者には,看護の専門知識や一般
的な教育指導力だけでなく,スタッフを巻き込み
ながら率先してリーダーシップを発揮し,後輩や
学生の良き役割モデルとなることができる高度な
看護者としての能力が必要とされる
職場におけ
る他者からの支援には,業務遂行上の助言や指導
に関する業務支援,客観的なふり返りと気づきの
機会を与える内省支援,精神的な支えとなること
を意味する精神支援が含まれる(中原,2010)
職場において能力形成を下支えしているのは,上
司・同僚・先輩などの様々な社会化エージェント
から付与される他者からの内省支援である(中原,
2013)
看護師が日々
の業務の中で経験する具体的な出来事から学習し
自身の能力を開発させる過程において,上司や同
僚からのアドバイスや支えは大きな意義があり,
他者からの支援は間接的に看護コンピテンシーに
影響を及ぼしているのではないかと推察される.
内省支援が看護コンピ
テンシーに影響を有するという結果は,職場にお
ける他者との対話のなかで気づきが得られること
が教育指導者の成長に重要な意味を持つことを示
唆している.
臨床の教育指導者が実践の場において職業的
な発達を遂げ続け,また属する組織を学び合い成
長し合える環境とするためには,業務支援や精神
支援に加えて意識的に職場における上司・同僚か
らの内省支援の機会をもつことが効果的であると
考える.
経験から
学んだ知識を他の場面で使ったり他者に伝えたり
するためには,学んだことを抽象化し,言語化す
ることで,理論へと昇華させる(木村,2012)
教育指導者は
学生やスタッフとの様々な指導場面において,自
己の経験や知識を伝達する際に対象の理解度に応
じた言語化を行う必要があるため,指導的立場に
ないスタッフよりも抽象的概念化を行う機会は多
く,そのことが教育指導者の能力開発をいっそう
促進させるのではないかと考えられる
**結論
教育指導者の内省を促すためには、師長や看護副師長からの意図的に内省を促すことが重要である。
どの職業も同じであるが、人は成長するさいに自己省察が大切である。
さて、次の文献を読みましょう。