こんにちは、おしどり夫婦T&Aです。前回のブログでは、心臓移植の除外条件について学習を行いました。除外条件として、悪性腫瘍寛解5年が過ぎているか?インシュリン抵抗性の糖尿病を患わっていないか?などがありました。確認できていない方は前回のブログをご確認下さい。
www.xn--xck3a0aq6hnc9eydz514duksd.tokyo
本日は、心臓移植に関して移植が回ってくる順番、特に順位というものがあります。血液型や年齢など・・・その辺りの学習を進めてみます。
本日学習で学べること、目標は?
学習の目標:心臓移植の優先順位や順位を理解することができる
お断り
私の学習記録になっております。誤解を生むこともあるかも知れません。間違っていることを記載している場合はご指摘をお願いします。
本日は、心臓移植の適応条件について心移植ガイドライン参照して学習を進めていきます
ガイドライン→https://www.j-circ.or.jp/cms/wp-content/uploads/2020/02/JCS2016_isobe_d.pdf
心臓移植希望者(レシピエント)選択基準
適合条件
ABO式血液型 identical>compatible
ABO式血液型の一致これをidentical及び適合(compatible)
identical とcompatibleの違いは?
***血液型一致(identical)
A→A B→B AB→AB O→O
要するに血液型が完全一致していること
***血液型適合(compaible)
O型→A、B、AB
A,B型→AB
体重差(サイズ)-20~30%
移植をする際には、心臓の大きさが適切がどうかを確認しなければなりません。
体重差は、-20~30%が望ましい
※移植希望者が小児である場合はこの限りでない。
前感作抗体(抗T細胞クロスマッチの陰性)
リンパ球直接較差試験(ダイレクト、クロスマッチテスト)で抗T細胞抗体が陰性であること
※パネル検査(遺伝子検査)が陰性の場合、リンパ球直接交差試験は省略できる
ダイレクトクロスマッチとは
ドナーとレシピエントの方の血液をかけ合わせ、抗T細胞抗体が拒絶反応を起こさないかを事前に確認すること
CMV抗体陰性
移植希望者(レシピエント)に対しては、CMV抗体陰性の臓器提供者(ドナー)が望ましい
CMV=サイトメガロウィルス
詳しく説明ができないためこちらのサイトをご参照下さい
サイトメガロウイルス(CMV)感染症 - 16. 感染症 - MSDマニュアル家庭版
調べた結果、CMVは免疫機能が低下している方が発症しやすいようです。特に心臓移植後は、免疫抑制剤を内服するために事前にCMVを持っていないか検査することになっています。また、ドナーの方がCMVを持たれている場合、レシピエントにも移ってしまうためCMV抗体が陰性かどうがを調べているようです。
HLA型
HLA(human Leukocy Antigen=hヒト白血球抗原)
ほぼ全ての細胞と体液に分布している。
詳しくは、
HLAとは | HLAについて | HLA研究所をご参照下さい。
HLAとは?|造血幹細胞移植情報サービス|日本赤十字社
血液になると、T&Aは苦手分野になります。。。
虚血許容時間 4時間以内
臓器提供者(ドナー)の心臓を摘出してから4時間以内に血流再開することが望ましい
よって、飛行機で運ぶか、救急車なのか・・・その手配などの時間を考慮しなければなりません。
ここまでが適合条件となりました。6項目全てが一致しなければならないこと、年間50例ほどしか心移植はされていないため中々移植が回ってこない訳ですね。
次に、優先順位について確認していきます。
優先順位
ポイント
適合条件に合致する移植希望者が複数存在する場合には、第一優先→血液一致、それ以降の優先順位は他全てを勘案して決定されます
優先順位
①親族
親族に対し臓器を優先的に提供する意思が表示された場合には、親族を優先する
②治療等の状況による優先度 status1>statu2
statas1:以下の1~4に1つ以上該当する状態
⑴補助人工心臓を装着
⑵IABP、ECMO,を装着中
⑶人工呼吸器管理
⑷ICU、CCU管理、かつ。カテコラミン等の強心薬の持続的な点滴投与
18歳未満に限り、重症室に収容されていない場合であって、カテコラミン等の強心薬を持続投与受けている状態はstatus1となる。
Status2:待機中の患者で上記以外の状態
Status3:Status1,Status2で待機中、除外条件を有する状態のため一時的に待機リストから削除された状態
優先順位
Status1>Status2
※Status3への変更が登録された時点で、選択対象から外れる。除外条件がなくなれば、Status1,Status2へ再登録された時点から移植希望者として選択対象となる。
年齢 ①18歳未満>60歳未満>60歳以上
18歳未満が18歳以上よりも優先順位が高い
60歳未満が60歳以上よりも優先順位が高い
優先順位
18歳未満>18歳以上
ABO式血液型
ABO式血液型の一致(identical)>適合(compatible)より優先
待機期間
上記条件が全て同一の場合は待機期間が長い方が優先されます。
Status1⇒延べ日数
Status2⇒登録日からの延べ日数
まとめ
本日は、心臓移植の適合条件や移植の優先順位を確認してみました。私の知らないことが多く、適応条件や優先順位を考えると移植待機期間の平均が3.8年(1400日)であることが理解できますね。日本は、脳死を受け入れる文化や意識が低いこと、また心臓移植に関してはドナー心摘出から4時間以内に移植をしなければならないことなど地域の制限がどうしてもあります。そのため、心移植が年間50例と少ない状況になっているのかも知れません。
本日の学習したことをまとめました。
レシピエントの方で全ての条件が一致する方はそれほど多くはないとは思いますが、どうなんでしょうか??
ポイント
適合条件は?
①ABO式血液型
②体重差-20~30%
③抗T細胞クロスマッチの陰性
④CMV抗体陰性
⑤HLA型の一致
⑥transport4時間以内
優先順位
①親族
②年齢 1位18歳未満 60歳以上は優先度落ちる
③status1
④待機日数が長い方
本日の学習は以上となります。
私は、分散学習アプリというものをスマートフォンに入れています。麺タリスのDAIGOが分散学習を進んていました。分散学習をすることで忘れたタイミングで通知が来るため再学習に最適ですよ!
今回のブログが勉強になったよ!と言う方は、いいね!やシェアをお願いします。